タイミングと症状で選んで、あなたのかぜをもとから治す。

みんなで学ぶ!かぜと漢方の基礎知識

漢方薬と西洋薬って何が違うの?

漢方薬は、生薬の組み合わせにより、作用効果があることが知られ、それが伝え続けられているもの、西洋薬は化学的に合成された成分からできています。素材的にはそういった違いもありますが、漢方薬と西洋薬は、“治し方”に対する考え方が違います。
西洋薬の多くは、その成分が身体の特定の部位に働き、作用します。
一方、漢方薬は、局所から全身まで広く働き、身体が本来持っている働きや自然治癒力を高めるように作用します。
漢方薬と西洋薬それぞれにメリットがありますので、症状や容態によって組みあわせて用いることが期待されます。

かぜウイルスに特効薬はない?

かぜの80~90%はウイルスによる感染によって引き起こされます。残りは細菌などが原因です。よく知られているインフルエンザウイルスをはじめ、ライノウイルス、アデノウイルスなど多くの種類が存在します。抗ウイルス薬で治療しようとする場合、それぞれのかぜの原因となるウイルスを時間をかけて特定し、それに合った治療薬を選ばなければなりません。
そのため、のどの痛み、せき、発熱、鼻みず、鼻づまり、くしゃみ、たん、頭痛、悪寒、関節の痛み、筋肉の痛みといったかぜの症状を速やかに緩和させる目的で、一般的には総合感冒薬が用いられます。
一方漢方では、かぜの状態は、気候や環境の変化に身体が対応できなくなって起こる状態の一つ、と考えています。そのため、身体本来の機能や免疫を高める作用によって、かぜの症状を緩和させていきます。
まだウイルスが発見されなかった遠い昔、人びとは、かぜの症状を季節因子の一つである風が運んできた病邪(びょうじゃ)「風邪(ふうじゃ)」と考えました。
現在でも、かぜには「風邪」の文字が使われるのはこの名残といえるでしょう。

「寒いかぜ」と「熱いかぜ」?

漢方では、身体の状態によってかぜの治療方針を決めます。
漢方の考え方では、かぜは大きく2つに分けられます。ひとつは、はじめに背中がゾクゾクッとするタイプ。もうひとつは、のどが腫れて痛むタイプです。前者を「風寒のかぜ」、後者を「風熱のかぜ」と呼びます。
それぞれのかぜに対し、アプローチの方法が異なります。「風寒のかぜ」は身体を温め熱を発散させます。逆に「風熱のかぜ」は炎症性の症状なので、炎症を冷ましながら熱を発散させるのです。
タイプにより選ぶ漢方薬は異なりますので、まずは自身の症状をしっかりと認識することが大切です。

タイミングによって治し方も変わる?

かぜをひいたら「葛根湯」とは、よく知られていますが、実はかぜの症状が現れて2~3日も経ってから飲んでも、あまり効果は期待できません。「なにか調子が悪いな」「かぜっぽいかな」というかぜのひき始めに飲んで、はじめて効果を発揮するのです。
一般的にかぜの症状は、安静にして、水分・栄養補給をしていれば1週間程度で治癒すると言われていますが、十分休息できてなかったり、無理を繰り返すことで、いやな症状が長引く時もあります。そのような時は、「柴胡桂枝湯」や「竹茹温胆湯」といった処方もあります。タイミングと現れている症状に合わせて、うまく薬を使い分けてください。

漢方のかぜ薬の特長をもっと教えて!

  • 1. 症状別で使い分けることで、いろいろなタイプのかぜ症状に対応できる
  • 2. 眠くなる成分が入っていない

かぜ薬として用いる漢方薬は、かぜによる諸症状を緩和する働きがある一方、眠くなる成分は入っていません。生薬それぞれが持つ働きが合わさって作用することで、複合的にかぜの症状に対処します。ご自身の症状に合わせて処方を使い分けてください。

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